こんにちは、理学療法士の田村です!
4月26日に当院リハビリ科理学療法部門にて
“データ分析係“ 主催の「データ分析係 活動報告」という研修会が行われました。
今回はその研修会の内容と、昨年度より新設されたデータ分析係についてお話させていただきます。
そもそも「データ分析係」とはなんぞや?というお話から簡単にさせて頂きます。
データ分析係は文字通り、データを分析するための係です。
主な活動としては当院に入院された患者様のお体の状況などを、データに残して蓄積するための仕組みを整えたり、
そのデータをこれから入院される患者様のために活かせるように分析したり、活用したりしています。
なぜそんなことが必要なのかと言いますと、医療やリハビリテーションというものはとても不確実性の高いものです。
しかしその中でも私たち医療者や患者様、ご家族様は何かしらの意思決定を行わなければなりません。
これまではその意思決定は個人の経験や知識を中心として行われてきた経緯がありました。
もちろんそれも悪い事ではありませんし、重要なことではありますが、やはりより安心感を持って行うためには「これまでに入院していた同じような患者さんではどうなのか?」などといった過去の傾向というものが役に立ちます。
データとはつまり、過去の足跡のようなものです。そのたくさんある足跡をきれいに整えて、「この足跡と同じような足跡だからこうなるかもね」「こーいう足跡の幅や数だったらここにたどり着くかもね」という傾向を見出すのが分析です。
データ分析係はそのようにして、不確実性が高く一見予測のつきにくいリハビリテーション医療に対して、少しでも患者様や職員が安心して先に進めるようにサポートするために日々勉強しながら活動しています。
と、いうようなことを昨年1年間やってきましたので、報告会を4月26日に行いました。
右下のマークはデータ分析係の屋号です。最近話題のAIを駆使して作成しました。
研修会の流れとしては、以下の通りです。
「ⅱ みんなの臨床疑問に基づく分析結果」ではデータ分析係のメンバーが日々の仕事の中で疑問に思ったことをたくさん挙げてもらい、みんなで投票した結果の上位3つを分析した結果を発表しました。
分析はマンホイットニーU検定、スピアマンの順位相関係数、多重ロジスティック回帰分析、重回帰分析、傾向スコア法などなど・・・とにかく難解そうな統計解析手法を用いてそれぞれ行われました。
それはさておき、
私が声を大にして言いたいのは、これらの一見すると呪文のような統計解析を、1年前は統計解析の「と」の時も分からなかったメンバーたちが自分で疑問の解決に向かって分析を行い、発表までこぎつけた。
というその成長ぶりたるや。ということです。
本当に感動し、その日のビールは最高に美味しかったことを記憶しております。
聴講してくれていた係外のスタッフにも、「人間やればできるんだな」ということが伝わったのではないかと思っております。(多分に希望もありますが・・・)
今後も、データ分析という視点から患者様や当院で働く職員の力になれるような活動を進めていき、当院のリハビリテーションの質向上をサポートしていければと思っております。
最後まで読んで頂きありがとうございました。